真田コラム

体罰(1月31日ニュースレター配信分)

体罰による生徒の自殺という、非常に残念な事件が起きました。
こういった事件が起きると、当事者がいかに悪いかが強調され、
その処罰に注目が集まります。これは、いわゆる対症療法です。
対症療法だけでは問題は解決しないので、似たような事件が再発します。

もちろん、今回問題となった教師本人には重大な責任があります。
一方、全国で体罰による問題は数多く報告されています。
つまり、これは単に一教師だけの問題ではないのです。
こういう教師を生む、教育界の構造にこそ
真因が潜んでいると考えてよいでしょう。
根本的解決とはその真因を解決することです。

(1)【クラブ活動の目的の再確認】
クラブ活動は、勝利が目的なのか、
スポーツを通しての人間的な成長つまり教育が目的なのか。
目的によって、指導の仕方は変わってきます。
プロは勝つこと自体が目的です。
しかし、学校のクラブ活動は違うはずです。

(2)【体罰や暴力が人を動かす上で効果的という
   メンタルモデルからの脱却】
体罰は行き過ぎと思う人でも、いわゆる「‘ムチ‘で人を動かすことが
できる」という考え方には賛同する人は多いのではないでしょうか。
こういった外的コントロールのアプローチでも、
一定の成果は確かに出ます。しかし、そこには本人の主体性や
創意工夫が無いので、それ以上に成長することはできません。
また、効果は短期的なもので、継続しません。

(3)【教育委員会というシステムの改革】
実際に学校運営をしている校長に人事権など権限が無く、
権限を持っているのは現場を把握していない教育委員会の教育長という
歪な制度。これでは自浄作用は働きません。

(4)【学校という閉鎖空間の打破】
教員だけでの同質な組織では視野が狭くなり問題解決が難しくなります。
民間人の校長登用や地域住民に学校運営に積極的に関わってもらう
コミュニティスクールの実施が必要でしょう。

今回の悲惨な出来事を繰り返さないためには、
是非、これらの真因にメスを入れて欲しいものです。

また、私たち企業においても、対症療法だけで済ませているため、
再発している出来事が多々あります。
是非、その出来事が起きている構造を明らかにし、
根本的解決を図りたいものです。

更新日: 2013年 01月 31日

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