真田コラム

必要なのは『成長』か『発展』か(9月8日ニュースレター掲載分)

「あなたは、成長したいですか?それとも発展したいですか?」
『成長』と『発展』の違いを、東京大学の妹尾堅一郎教授は次のように説明しています。

『成長』とは、既存モデルの量的拡大。
『発展』とは、新規モデルへの不連続的移行。

例えば、苗木が大きくなって大木になるのは『成長』。
オタマジャクシがカエルになったり、サナギが蝶になるのは『発展』です。
では、オタマジャクシやサナギはなぜ、発展したのでしょうか。
それは「発展することが生き残るために必要だったから」と考えるのが妥当でしょう。

さて、日本企業に今求められているのは『成長』でしょうか?『発展』でしょうか?
今の日本企業には、『発展』が必要だと思います。
新規モデルへの不連続的移行、つまり質的転換が必要です。

ただし、質的転換といっても「無から有を生みだす」訳ではありません。
従来の知を徹底的に組み替えた結果、あたかも「無から有を生みだす」ように見えるのです。
例えば、iPodは携帯用音楽プレーヤーの新規モデルとして圧倒的な支持を得ましたが、
画期的な新技術を用いてつくられたのではなく
従来の知を徹底的に組み替えた結果として生まれたものです。

日本企業だけではなく、私たち自身にも発展が求められています。
今まで10できたことを12できるようになる成長だけでは、
変化の激しい時代に十分に対応できません。

例えば、営業という職種を例にとってみましょう。
日本のような成熟した社会では、世の中には良い商品が溢れています。
そうした中で商品を見せ、今まで以上に熱心に商品の特徴を力説しても、結果に大きな差は出ません。
どこの商品も一定以上のレベルを満たしているからです。
しかし、商品誕生の背景やそこにある哲学、商品を使うことで得られる未来や
意義といったコンセプトで共感してもらえる営業スタイルに『発展』できれば、
顧客の琴線に触れ、大きな成果をもたらすことができるでしょう。

皆さん、『成長』だけでなく『発展』を目指しましょう。

更新日: 2011年 09月 08日

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