真田コラム

意識の高い資本主義(6月21日ニュースレター掲載分)

約2週間、米国出張に行ってきました。
サーバントリーダーシップの国際カンファレンスに出席するためですが、
その前にシリコンバレーでも様々な人と面談しました。
感じたことは、資本主義の新しい波が確実に来ていることです。

今、アメリカで注目されているコンセプトに「コンシャス・キャピタリズム」があります。
訳すると「意識の高い資本主義」。
「コンシャス・キャピタリズム」は次の4つの要素で定義されています。
①利益や株主価値の最大化だけでなく、より高い目的を意識したビジネスを目指す。
②顧客、従業員、投資家、サプライヤー、地域社会、環境との関係が
ゼロサム・ゲームにならないようにステークホルダー・モデルを理解する。
③リーダーは自分自身と組織の繁栄を同一視し、組織の目的にかなうように振る舞う。
④これら3つを実現させる企業文化を創造することである。 

米国を中心に世界で急成長をしているホールフーズ・マーケットは
コンシャス・キャピタリズムを標榜しています。
従業員を大切にし、顧客には健康的でサスティナブルな方法で育てられた食品を提供しています。
ジョン・マッキーCEOはコンシャス・キャピタリズムを
実践するにはサーバントリーダーシップが必要だと言っています。

戦略論の大家マイケル・ポーターは、
以前は「企業の目的は利潤の最大化である」という考え方でした。
ところが、近年「これまで企業は、利益や株価といった経済的な価値ばかり追求してきた。
しかし、これは短期的で了見の狭い考え方である」
「これからは、経済的価値と社会的価値を両立させる必要がある」と大きく考えを変えました。 
そして、「そこにこそビジネスチャンスがある」と言っています。 

日本においては今年4月、安倍総理は経済財政諮問会議に「公益資本主義」を唱える原丈人氏を招へいしました。
「公益資本主義」は企業を社会的存在と捉え、株主の利益のみを優先するのではなく、
顧客・取引先・地域社会などステークホルダー全般への貢献を重視する考え方です。
原氏は、「会社の存在価値は、まず事業を通じて社会に貢献することが第一で、
その結果として株主にも利益をもたらすというのが本来の姿です。
企業価値の向上は結果であって目的にはなりえないのです」と主張しています。

7月に開催する「実践リーダー研究会」のゲストは
本業で社会問題を解決する【いい会社】だけの投資信託を運用する
鎌倉投信株式会社の鎌田社長です。
新しい波を体験しに、是非お越し下さい。

更新日: 2013年 06月 24日

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