真田コラム

日本人内野手はなぜメジャーで成功しないか(4月12日ニュースレター掲載分)

先日、ある週刊誌に元ロッテの監督だったバレンタイン氏の興味深い
インタビュー記事が掲載されていました。
日本のプロ野球選手は優秀なのに、特に内野手に関しては、
実力通りの活躍がほとんどできてません。
「それは何故か?」
この問いに対するバレンタイン氏の考察が面白いのです。
現在、メジャーで活躍する内野手の多くがラテン系だといいます。
彼らの守備は日本人と全く違うのです。

日本人選手は、中学生も高校生もプロもみんな、
ボールを体の正面で待ち構えて両手でキャッチします。
日本では、少年野球の時からそのような指導を受けます。
アメリカも同じでした。ただし20年前までは。

ところが、ラテン系の選手は片手でキャッチします。
日本なら、監督やコーチから怒鳴られるでしょう。
しかし、彼らはまるでダンスを踊るように
リズミカルにそうやってキャッチするのです。 

日本的な感覚で言うと、基本に忠実でない批判されるべきプレーでしょう。
「喝!」と聞こえてきそうです。
しかし、グラブをはめた片手でキャッチして、
もう一方の手はバランスを取るために後ろに振る、
これは理論的にも、両手を前に出して前屈するよりもバランスもよく、
次の動作にも移りやすいのだそうです。

いまアメリカでは、日本人以外のメジャー選手は誰もが、
ラテン系の選手のようにプレーしています。
バレンタイン氏は言います。「メジャーに挑戦する日本人選手たちは、
たとえその違いに気づいていても試そうとしない。
変化を恐れているのかもしれません。」
つまり、日本人選手は環境変化に対応できていないと言うのです。

日本ではうまくいったのに、メジャーではうまくいかない。
これをどう克服すべきかの秘訣をこう説明しています。
「日本人の選手が大成するために必要なのは『練習量』ではなく、
メジャーで成功している他国出身の選手たちはどんなプレーをしているか
『観察する』『学ぶ』ことです。」

野球選手だけでなく、私たちも現実を「観察」して、現実を受け入れ、
古い常識に別れを告げる必要があるかもしれません。

更新日: 2013年 04月 13日

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