真田コラム

市民権を得てきた究極のリーダーシップ(2014年4月17日ニュースレター掲載分)

3月11日、ファーストリテーリングの柳井会長兼社長は従業員約4100人の前で
「社員全員と経営者全員に『サーバントリーダー』になってもらいたい」という決意を語りました。

NPO法人日本サーバントリーダーシップ協会の理事長として、
普及に取り組んできた私には非常に嬉しいニュースでした。
日経ビジネスでは柳井会長の次のような発言を紹介しています。

「今まで、私は数多くの失敗をしてきましたが、その中で一番大きな失敗が、
『店長』を主役とした会社にしようとしたことでした。
そうではなくて『店舗のスタッフ一人ひとりを主役にする』そのために我々が
全員でサポートしていく。そう変えようと思います。
(スタッフの)生活を守ることが、我々の一番の仕事だと思います。」

一般的なリーダーシップでは、リーダーが主役となります。
部下は主役であるリーダーを支える役回りです。
そうなると、リーダーの成功や幸せのために部下が奉仕する、という形になりがちです。

しかし、柳井会長はこう言います。

「部下が幸せになるように努力してもらいたい。あなたの幸せのためじゃないですよ。」

「部下は部品でない。得てして、部下を部品だと勘違いしています。
『換えればいいんじゃないか』と。そういうことはないですから。
主役は部下です。部下が変わる前に、あなたに変わってもらいたい。
これをお願いします。」

サーバントリーダーシップは、部下を主役として、リーダーが部下を支える、という考え方です。
キレイ事だと感じる人も多いでしょう。
しかし、本来リーダーシップとは「ついて行きたい」というフォロワーがいてくれて存在するものです。

部下が「ついて行きたい」と思う理由は、リーダーの能力や戦略だけではありません。
自分のことを気にかけてくれたり、励ましてくれたり、支えてくれると「ついて行きたい」と思うのではないでしょうか。
そういう意味では、私はサーバントリーダーシップこそは究極のリーダーシップだと思っています。

更新日: 2014年 04月 22日

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