真田コラム

リクルートで偉くなったってしょうがなかったりして(2014年10月7日ニュースレター掲載分)

昔、私がリクルートに在籍していた時に、
社内キャンペーンであちこちに貼られていたポスターです。
他社の人から見れば、驚きの内容だと思います。
サラリーマンにとって、出世は最大のモチベーションだと
思いますが、それを否定したのです。

「リクルート社内だけでなく、世間で通用する人材になれ」
というメッセージだと当時は受けとめました。

しかし、今思えば、成長期から成熟期に入り、
ポストが減ってきたための施策でもあったと分かります。
ポストが減り、昇進の夢が無くなった時、
モチベーションの源泉も他律的なものから
自律的なものに変わらざるを得ません。

自分が完全にコントロールできることは、
結局のところ「こんなこだわりを持って働きたい」
といった自分の美学や夢を追求することでしかないと思います。

昔は、全員が出世という同じ夢を追っていたのですが、
これからの時代はひとり一人が自分ならではの
美学や夢を持つ必要があるのだと思います。

一方、従業員ひとり一人が自分の美学や夢を追っていくと、
組織がバラバラになってしまう可能性があります。
やはり組織として相乗効果を高めることが不可欠です。

ただ、そのやり方は「昔風の一体感」ではないと思います。
皆が一緒に飲み、仲間内的な楽しさを追求し、
上司や職場への忠誠を誓う・・・
こういった同質性の追求は限界になっています。

内向き志向、事なかれ主義、手段思考、
自部署の事を最優先する個別最適・・・
これではイノベーションは起きず、成果は上がらない時代です。

これからの時代に必要なのは、
同質性ではなく異質性であり多様性です。
多様性を束ねるのは「昔風の一体感」ではなく、
やはり「理念や目的」だと思います。

そして会社が目指す「理念や目的」と自分の「美学や夢」が統合できれば、
最も力を発揮できる幸せな状態です。

少なくとも、「理念や目的」と「美学や夢」が反していたり、
接点が無ければ辛いでしょう。

「理念や目的」と「美学や夢」を明確にし、
その接点を広げていくことを是非お勧めしたいと思います。

 

更新日: 2014年 10月 08日

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