真田コラム

地を這う努力(2014年10月27日ニュースレター掲載分)

ノーベル物理学賞の3人同時受賞は、
日本の科学技術にとって本当に喜ばしいニュースでした。

受賞者の一人である赤崎勇名城大学大学院終身教授は松下技研で研究された後、
名古屋大学に移られました。

当時の赤崎先生と名古屋大学について、昔、名古屋大学赤崎研究室で学んだ
名城大学の上山教授はこう言っています。
「名古屋大学というのは旧帝国大学の中では最後にできた大学で、
一番規模が小さいんです。あまりエリート意識がない。
学生もエリート意識が強過ぎると、失敗を繰り返す泥臭い実験に
長時間耐えられない。青色LEDのような科学技術は頭で考えた理論と、
地を這うような実験の両輪があってこそ成果が出る。
名古屋大学は、地を這いながら真実を追究するのに
向いた環境なのかもしれません。」

この言葉を聞いて、地を這うような努力の大切さを改めて感じました。
同時にそれを阻害するのが強すぎるエリート意識や
「小さなプライド」だと気づきました。
以前、このコラムでも「大きなプライド、小さなプライド」
ということを書きましたが、もう一度お伝えしたいと思います。

「小さなプライド」とは見栄やメンツなどです。
「格好悪いことはしたくないなぁ」
「周りに軽く見られるんじゃないか」
「自分がなんでアイツの指示に従わなきゃいけないんだ」
という「小さなプライド」で、地を這うような努力はしたくないのです。
人のアドバイスを受け入れることを拒絶し、
チャレンジして失敗することを恐れるのです。

一方、赤崎教授のような大きな成果を果たす人は
「小さなプライド」など持たずに、「大きなプライド」を持っています。
「大きなプライド」とは、自分が目指している夢や目標を実現すること。
なりたい自分になることです。これが最高にプライドを満たすのです。
そのためには、その過程で起きる格好悪いことや失敗など、ものともしません。
地を這う努力も、栄光のための道程でしかなく、
素晴らしい人生のスパイスのようなものです。

「小さなプライド」を優先するあまり、
「大きなプライド」を捨てることのないようにしたいものです。

更新日: 2014年 10月 28日

コラム一覧へ