真田コラム

かけた情けは水に流せ(2015年8月20日ニュースレター掲載分)

「かけた情けは水に流せ、受けた恩は石に刻め」
長野県上田市前山寺の石柱に刻まれている言葉です。
他人に情けをかけたにも関わらず、何かお返しが無いと
「なんだよ。せっかくしてやったのに!」
「この恩知らずめ」
という気持ちにならないでしょうか?

私たちは、他人に何かをしてあげたら、当然相手は恩義を感じて、
何か恩返しをしてくれるはずという風に思っています。
事実、そうなることも多いでしょう。
これを「返報性」と言います。
ビジネスの場において「返報性」を実行することは効果的です。

しかし、あまりに短絡的に「返報性」を期待することはお勧めしません。
逆の立場なら分かるはずです。
私たちは実は「受けた恩」についてはあまり意識がないのです。
「言われてみたら、そういうことをしてもらったかな?」
と忘れていることも多々あります。

反対に、「こんなことをしてもらった、義理が出来て大変だよ」
と過度に負担を感じることもあります。
そうすると「面倒だから、あの人にはあんまり近づかないようにしよう」と、
関係が遠くなります。

では、どうすればいいのでしょう?
特定の人だけへの意図的な「情け」をかけないことです。

「情けは人のためならず」という言葉があります。
これは「情けは人のためではなく、いずれは巡って自分に返ってくる
のであるから、誰にでも親切にしておいた方が良い」という意味です。

ここでのポイントは「誰に対しても」ということです。
「特定の人」ではないのです。
「特定の人」以外への「情け」なんて意味が無い、「元が取れない」
と思うかもしれません。

しかし、これは短絡的な発想です。
世の中はシステムで繋がっています。
あなたがある人にかけている「情け」はきっと他の誰かが見ているものです。

あなたの一貫性ある行動は、あなたの信用を高め、
あなたの影響力は大いに高まるでしょう。
だから「やがてはめぐりめぐって自分に返ってくる」のです。

更新日: 2015年 08月 21日

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