指示待ち人材”を責める前にできること
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大澤 千恵
入社3年以内の社員に効果的なキャリアワーク3選
入社3年以内の若手社員にとって、この時期は“働くこと”や“自分の将来像”に向き合う土台をつくる大切なフェーズです。
配属直後は仕事を覚えることに必死だった新入社員も、半年~2年目あたりから徐々に「このままでいいのか」「自分は何をやりたいのか」といったキャリアの悩みを抱えるようになります。
実際、厚生労働省の調査でも、離職が最も多いのは「1〜3年目」のタイミングであり、その背景には“将来が描けない不安”があるケースが少なくありません。
こうした中で、人事・育成担当者ができることは「キャリアについて自分で考えるきっかけ」を意図的に設計すること。
今回は、入社3年目までの若手社員に特に効果的な3つのキャリアワークをご紹介します。
いずれも特別な知識がなくても導入でき、研修やOJTフォローの中でも活用しやすい内容です。
■概要
自分の“キャリア観”を考えるうえで、最初の一歩となるのが「価値観の可視化」です。
仕事観・人生観・働き方の好みなどは人によって異なりますが、それを言語化する機会は意外と少ないものです。
■実施例
■期待できる効果
■活用ポイント
このワークは、研修単体で行うよりも「定期的な1on1」や「キャリア面談」と組み合わせると効果的です。
一度言語化しても、現場経験によって価値観が変わることは当然あるため、“定点観測”的に取り入れることをおすすめします。
■概要
自分のキャリアを考えるには、「他人のキャリアを知ること」が大きなヒントになります。
特に社会経験の浅い若手にとっては、「自分が知らない選択肢」に触れること自体が視野を広げる機会になります。
■実施例
■期待できる効果
■活用ポイント
インタビュー相手は、必ずしも“理想の姿”である必要はありません。
「悩みながら進んでいる人」「自分と価値観が異なる人」など、多様な視点に触れる方が若手にとっての気づきは深まります。
また、事後の共有フェーズでは、「その人のまねをする」ではなく、「何を自分に取り入れるか」の内省が重要です。
■概要
若手社員は日々の業務に追われやすく、「今やっていることが将来にどうつながるのか」が見えづらくなりがちです。
そんな時に有効なのが、“未来から今を見直す”というアプローチです。
■実施例
■期待できる効果
■活用ポイント
このワークは、評価制度やキャリア支援制度と連動させることで、さらに効果を発揮します。
たとえば、「シナリオに記載された内容の一部を、次回の業務アサインに反映する」といった工夫があれば、ワークの一過性を防ぎ、リアルな動機づけにつながります。
キャリアの正解は一つではなく、若手社員にとっても“模索のプロセス”が成長の一部です。
その模索を一人で抱えさせるのではなく、「ことばにする機会」「誰かと対話する場」「自分の選択肢を増やすきっかけ」を丁寧に設計することが、育成担当者の重要な役割です。
今回ご紹介した3つのキャリアワークは、どれも特別な研修スキルがなくても実施可能なものです。
必要なのは、「キャリアを“考える習慣”を持たせることが、将来の自律や定着に直結する」という視点です。
今、若手社員は“キャリアを自分で考えること”が求められています。しかしそのためには、考える「場」や「問い」や「きっかけ」が必要です。
育成設計の一環として、ぜひキャリア支援の要素を取り入れてみてください。
組織や受講生の課題に合わせて、より効果的な研修をおつくり致します。 「こんな研修をしたい」「○○を社員に理解してほしい」といったご相談など、お気軽にお問い合わせください。
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