ビジネスに必要な脳の2つの働き
最近、脳科学の進歩はめざましいものがあります。
特に「脳がどのように働くか」という機能の解明も進んできていますが、人間の脳内では、大きく分けて2つのネットワーク機能が働いていることがわかってきました。
(セントラル・エグゼクティブ・ネットワーク:CEN:中央実行回路)
②Default Mode Network
(ディフォルト・モード・ネットワーク:DMN:非集中回路)
この2つです。
①CENは、字のごとく仕事を遂行しているときに活性化しているもので、ビジネスの具体的な計画を立案したり、実行したりするときに使われる機能です。
また、この機能は目先のことに意識を集中させることに力を発揮しますが、全体像を捉えたりすることは不得意です。
②DMNは、CENと反対に目の前のことに集中はできませんが、新しいものを発想したり創造したり、全体像を把握・俯瞰するときに機能するネットワークです。
リラックスした状態で、あることに「アハッ」と気づく脳の機能とも言えます。
それでは、経営者としてはどちらの機能がより重要でしょうか?
2つの機能を経営者の能力をおきかえてみると、
①CEN=業務遂行力・問題解決力
②DMN=ビジョン構築力・問題発見力
と言い換えられますが、
見ての通り経営者にとってはどちらも必要なもので、また両方のバランスも必要です。
しかし、傾向として、忙しい経営者はどうしてもCEN過多で、DMNはお休みしているように思いますので、あえてDMN機能を活性化する時間を確保することが肝要と思います。
それでは、どのようにしてDMN機能を活性化すればよいか?
一般的には、いつもと違う環境に自分の身をおき、異質な経験をし、抽象的な思索をし、また自分と違う考えの人と話をすることが近道といわれています。
トップリーダーが禅寺で瞑想したり、美術館で芸術鑑賞したりするのは、このDMNを活性化する効果をねらっているものと思われます。
また、多様なメンバーが集まって、ともに学び対話する場もDMNを活性化させるものになることでしょう。
弊社では次世代リーダー向けにいつもと違う考え方にふれ、いつもと違うことを考える場を提供する研修をご用意しています。
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中川 洋二
株式会社レアリゼ
ビジネススクールASBS マネジャー
その後人事・人材開発部にて主に次期経営者層の研修の企画・運営と会社全体の組織開発を十数年間担当。
2021年にレアリゼのビジネススクールASBS(アスビス)の企画・運営に参画、現在に至る。