ビジネス論語とは

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ビジネス論語とは

ビジネス論語とは 


人間学の真髄である『論語』を、現代のビジネス環境に照らして解釈し生きる指針を学ぶものです。

『論語』という言葉を見聞きすることが多く気になり、一般的な文庫にある『論語』の本に手を出してみたものの、強烈な抵抗感を感じて、いつしか閉じていた。そのような経験をお持ちの方も決して少なくありません。
それもそのはずです。『論語』は二五〇〇年前の中国の人物達の会話ですから、当時の状況、漢字一文字一文字の意味を知らないと理解が困難です。ましてや現代生活では馴染みのない漢文です。
一見すると、『論語』は、干しあわびやふかひれ、のようです。噂では美味とは聞いているが、そのままでは美味を味わうどころか、食べようがないのです。

たまたま、私は五歳の時から『論語』他、漢籍に触れる環境で育ち生きてきました。そこで、料理人として、古びた『論語』を現代の人々も堪能いただけるようにしたのが、ビジネス論語の講義です。

さて『論語』には一体何が書いてあり、何がビジネスパーソンの役に立つのでしょうか。『論語』は、二千五百年前の中国(春秋戦国時代)にいた孔子という聖人による、リーダーとしての人格形成(修己)とマネジメント(治人)の二軸から成る、ありとあらゆる状況における、道義、実践すべき教えが列挙された言行録です。単なる教養本でも、古めかしい礼儀作法の本でもありません。混迷した世の中で、いかにして自分という存在を保ち生きていくべきかを教えてくれる本です。

とはいえ、二五〇〇年もの風雪に耐えて現在にまで継承されてきているだけあり、奥深く、とっつきにくいことは否めません。
大河ドラマや時代劇で、勉強部屋で子供たちが何かの本を目の高さまで持ち上げて声を出しているシーンをご覧になったことがありませんか。あの本が『論語』です。奥深いだけに、幼少の頃から学びはじめて、時間をかけて咀嚼して、実践に取り組んでいく必要がある本なのです。
ただ残念ながら、戦後は幼少の頃から『論語』を学ぶ機会がほとんどなくなりました。今から、寺子屋での教育のように一から学ぶには、ビジネスパーソンは多忙であり、そんなことをしていたら理解し体得するにはビジネスライフが終わってしまいます。
そこで、ビジネス論語として、『論語』をビジネス現場に特化した解釈をして、多くの方々に、その叡智を学び、活かしていただきたいと考えました。

もちろん一方で、「ビジネス的な解釈?『論語』をそのように解釈するのはいかがなものか?」というご意見をお持ちの方がいるかも知れません。
『論語』を高尚な学問として祭り上げれば、その通りでしょう。

では、幼少のときから『論語』を学ぶ環境を用意されなかった現代のビジネスパーソンはどうすればいいのでしょうか。先生から学ぶことなく、一から独学で何十年もの時間をかけて学び、ビジネス現場で活かすタイミングを失うしかないのでしょうか。
『論語』を幼少時から学んできた者が、「述(の)べて作(つく)らず」(論語・述而。先達の教えを咀嚼して今に伝えることを第一義として自論の創作をしない)の精神で、求める人々に伝播していけばよいのではないでしょうか。現代やビジネスで活かせるように解釈することは、決して奇をてらったことではなく、正統な「学」の姿勢であり、「温故知新」と言えるのではないでしょうか。

青柳 浩明

ビジネス論語スクール

幼少の頃から父の指導で『論語』を学び、社会人になると同時に「易経」の大家である故大田観川に師事し研鑽に務める。
20余年のビジネス現場での経験に裏打ちされたビジネス論語等、活きた『論語』の啓蒙・伝播活動を企業・団体他で精力的に行っている。
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