近年は、様々な文脈から「自律的なキャリア形成」が求められてきています。当たり前のことですが、キャリアの当事者は社員一人ひとりであり、自分で考える必要があるということです。ただ、いざ、一人ひとりが自身のキャリアを考えようという際に、思わぬところでつまづくことがあります。それは、何に向かって考えれば良いのか分からないということです。弊社では「目的に沿って、自分で考えて行動する人材」を自律型人材と定義していますが、この定義に照らし合わせて考えると、キャリアの目的が分からない中で、自分で考えようとしている状況です。なかなか良い選択肢が生まれにくいですね。
一人ひとりが自律したキャリアを形成していくために、「自分のキャリアの目的は何か?」「自分は仕事を通じて何を得たいのか?」「何を大切にしてキャリアを進めていきたいのか」等について、しっかりと向き合っていただきます。
65歳までの継続雇用制度の導入や、一定年齢における役職定年制度によって、社内におけるセカンドキャリアを歩む方が増えてきています。この社内セカンドキャリアの過ごし方が、ベテラン層のキャリア構築において重要になります。また、ベテラン比率が高まってくる中で、ベテラン層のパフォーマンス(影響力)が、組織のパフォーマンスにも大きな影響を及ぼすことになります。
以下の学習ポイントが挙げられます。
①外的キャリア(職業・職種・職位・給料など他人から見えるもの)でなく、内的キャリア(人生観・仕事観・やりがい・使命など自分には見えるもの)で、今後を考える。
②権限のない立場でも発揮できるリーダーシップとフラットでオープンなコミュニケーションスタイルを身につける。
リーダーやマネジャーが継続した現場実践と振り返りをする過程で、「一皮むける成長」を実現する。
■学習のポイント
変化の時代に対応していくためには、多様なリーダーの存在が必須です。日本における男性中心の組織運営からの変容はまったなしです。しかしながら、強いリーダーの姿を見てきていると「私にはリーダーシップをとれないのでは」との思いが生まれ、リーダーになることを遠慮するケースも多くあるようです。
リーダーは先陣を切って正解を指示しなくてはならない、リーダーは長時間労働もいとわずメンバーに対して大きな背中を見せなくてはならない、リーダー足るものいつも元気で大きな声を出さないといけない・・・
これらには多くの誤解を含んでおり、リーダーシップの本質は別のところにあります。
リーダーシップの概念を解きほぐし、「自分らしい」リーダーシップの姿を見つけるプログラムです。
組織風土はその企業の長年の歴史が培ったものです。また、今までのビジネスモデルに適応した結果、出来たものでもあります。しかし、時代が変わり、環境が変わり、ビジネスモデルも変わる状況においては、組織風土を変革することが不可欠になります。
どういう組織風土を目指すかは、その企業の考え方次第ですが、「官僚的組織風土」「硬直した組織風土」「保守的組織風土」「上意下達な組織風土」「安全・安定に偏ったチャレンジしない組織風土」、では、今の難しいビジネス環境に対応出来ないことは明らかです。制度やルールを変えることも必要です。しかし、それだけでは組織風土は変わらないのも事実です。何故なら、風土は慣習的に共有する人間関係や行動基準など、暗黙的に形成された価値観だからです。いわば組織の構成員ひとりひとりの心の中にあるのです。
このプログラムでは、一人一人の意識を変え、人間関係を変え、行動基準を変えることで、組織風土を変えていきます。
パーパスや理念の大切さが改めて、注目されているのは、環境が激的に変化することで、そもそも自社の社会的な存在意義が問われるようになったからです。自社は何のために存在しているのか。それを明確にすることは、効果的に事業を推進するうえで非常に重要です。
また、従業員にとって、何のために働いているのかを明確にすることで、従業員のモチベーションやエンゲージメントの向上に大きく貢献します。企業のブランドイメージの向上にもつながります。
このプログラムでは、パーパスや理念を組織全体に浸透させるために、従業員ひとりひとりが、抽象的な文言のパーパスや理念の真意や背景を理解し、それを自分事として具体化し、日常の仕事の中で実践していきます。
企業にとっては、福利厚生やマネジメント、職場環境、などの「ES」 (従業員満足度)よりも、従業員と企業との愛着、相互理解、相思相愛の「エンゲージメント」がより重要です。「ES」 (従業員満足度)は、業績とはあまり連動しませんが、「エンゲージメント」は、仕事や組織に対するコミットメントが強く、離職が低く、業績に影響するからです。
「エンゲージメント」を高めるには、「仕事に誇りややりがいを感じている」(熱意)、「仕事に熱心に取り組んでいる」(没頭)、「仕事から活力を得ていきいきとしている」(活力)、「企業への満足度が高く愛着を持っている」(組織コミットメント)などが重要です。
このプログラムでは、一人一人が自分の仕事について振返ると同時に、仕事と組織についてメンバー同士が本音で対話を重ねていき、「エンゲージメントの高い組織」を創ります。
リーダーシップは、管理職だけに限らず、全ての人が発揮すべきものです。それはすなわち全ての人が自律型人材であるということです。そして、組織全体のリーダーシップが強化されることは、自律型組織になるということです。
しかし、日本経済が成長期だった時代のような支配型リーダーシップや管理型リーダーシップは、今の時代には適応しません。権限などによるのではなく、人間的魅力で影響力を発揮する必要があります。そして、周囲の人の力を引き出し、組織の力を引き出す必要があります。
サーバントリーダーシップやオーセンテイックリーダーシップ、シェアードリーダーシップなどの、現代の状況に機能するリーダーシップスタイルに転換することが必要です。
このプログラムでは、小手先のアプリケーション(スキル、How To)ではなく、自分を深く内省することで、自分のOS(人間観・世界観・価値観・哲学)をバージョンアップすることで、リーダーとして生まれ変わります。